2026/03/03 11:18
皆さま、こんにちは。
ミルグランの片吉です。
南フランス・ラングドックの名門ドメーヌ「ローランス・ド・ヴェイラック」での試飲エピソード。
ピノ・ノワール、メルロー・カベルネと、立て続けに良い意味で期待を裏切られてきた私に、ムレ氏が次に差し出したのは、南仏の王道品種「シラー」でした。
1. 「シラー=濃い」という想定を、静かに超えていく
飲む前から、ある程度の味の想像はついていました。「南仏のシラーなのだから、きっとガツンと濃くて、力強い味わいだろうな」と。
シラーという品種は、しっかりとしたタンニン(渋み)と濃厚な果実味が特徴です。日本人の中には「濃すぎてちょっと苦手……」という方も稀にいらっしゃるほど、パンチのある品種として知られています。
ところが、ひと口含んだ瞬間、またしても私の予想は心地よく裏切られました。
「……あれ、スッと入る。なんて上品なんだ。」
シラーの品種らしい果実の濃厚さはしっかりあるのに、驚くほど口当たりが滑らかで、重さはありますが、重「苦しさ」が全くないのです。
夜明け前の極低温の状態でブドウを摘み取る「ナイト・ハーベスト」によって、フレッシュな酸が綺麗に残されており、それがこの洗練されたクリーンな飲み心地を生み出していました 。
思わずそんな心の声が漏れそうになるのを堪えていたのですが、私の表情はすっかり正直だったようです(笑)。
ふと視線を感じて横を見ると、作り手のムレ氏が私の反応をジーーーっと食い入るように見つめていました。
私が驚きとともに「いいね!」という感じで、目を丸くした瞬間、彼もそれを敏感に見抜き、「だろ?!」と言わんばかりの得意げな表情(ドヤ顔)を見せたのです。
その自信に満ちた嬉しそうな笑顔を見て、私も思わず笑ってしまいました。言葉を超えて、造り手と「このワインの正解」を共有できた、たまらなく痛快な瞬間でした。
3. プロが認めた「肉の脂を甘みに変える」魔法
実はこのシラー、ただ口当たりが良いだけではありません。
過去に開催された「ワインペアリングコンテスト」のラム部門において、見事大賞(グランドラム賞)を獲得したという、輝かしい実績を持っています 。
プロのソムリエたちが認めたその理由は、シラー特有の「黒胡椒やクローブのようなスパイシーな香り」とフレッシュな酸
ラムチョップや牛ステーキに
黒胡椒を効かせた肉料理全般に
すき焼きやジビエ、BBQにも
お肉料理の魅力を最大化する「ベストパートナー」として、これ以上ないほど頼もしい1本です
4. 結びにかえて
「本当に美味しいワインは、現地で飲んでみないと分からない」。
ムレ氏のあのドヤ顔を思い出すたびに、その言葉の重みをひしひしと感じます。
「シラーは濃すぎてちょっと……」と敬遠していた方にも、「このシラーなら大丈夫」とかつて言われたこともありました。驚くほどスッと馴染む上品なシラー。
今夜のメインディッシュに合わせて、ぜひ一度、この洗練された味わいをご体感ください。
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